【今さら聞けない?】バックオフィスとは一体なに?効率化する方法とは?
監修:
お役立ちコラム編集部
この記事は以下のような人におすすめ!
- そもそもバックオフィスとは?
- バックオフィスに該当する職種とそれぞれの業務内容とは?
- バックオフィスが重要な理由や向いている人とは?
- バックオフィスのやりがいとは?
- バックオフィスの課題とは?
- バックオフィスを効率化する方法やメリットとは?
- バックオフィスの効率化のために検討したいツールやクラウドサービスとは?
ご自身に必要なポイントだけ読めばOKです。それでは早速、読んでいきましょう!
※ 記事内容は執筆時点のものです。必要に応じて最新の情報をご確認ください。
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目次
バックオフィスとは?
バックオフィスとは、企業内でお客様と直接関係する部署の人々が円滑に仕事を行なうことができるよう、様々な業務を行なう部門のことを指します。
例えば、営業やカスタマーサポートといった部門で働く人たちは、日常的にお客様と関わりながら業務を行なう人たちです。お客様と直接関わることになるため、企業として利益を上げるということに関して、この人たちの腕にかかっているといっても過言ではありません。
こういった人々の業務をサポートしているお客様と直接関わらない部門のことをバックオフィスと言います。お客様と直接関わり、企業として利益を上げていくことになる人達を支えていく部門がバックオフィスであり、企業としてこのバックオフィスがしっかりしていなければ事業が成立しないほど重要な部門と言えるでしょう。
バックオフィスの類義語
「バックオフィス」は以下のような言葉で表現されることもあります。
事務部門
事務作業を中心に管理、実行する部門であることから事務部門と言われます。
間接部門
利益創出に間接的に関わり、管理、実行する部門であることから間接部門と言われます。
管理部門
経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の管理に携わる部門であることから管理部門と言われます。
バックオフィスの対義語
「バックオフィス」の対義語として以下のような言葉があります。
フロントオフィス
「バック(back)」の反対が「フロント(front)」であることからこのように言われます。
直接部門
「間接」の反対が「直接」であることから直接部門と言われます。
営業部門
顧客に対する営業活動を行うことから営業部門と言われます。
顧客部門
顧客と関わる業務であることから顧客部門と言われます。
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バックオフィスに該当する職種とそれぞれの業務内容とは?
バックオフィスとはどのような職種が含まれるのでしょうか?
バックオフィスと呼ばれる職種では「経理」「財務」「人事」「労務」「総務」「法務」「情報システム」「一般事務」などの業務があり、ここからはバックオフィスと呼ばれる職種を詳しく解説していきます。
経理
バックオフィス業務と聞いて、多くの人々がイメージするであろう部門が経理なのではないでしょうか。
経理とは、経営を管理するという意味の言葉で、会社のお金の流れを逐一記録していくのが主な業務になります。会計において必要な資料を作成するために、他部署の報告や書類に不備や不明点があれば連絡を取って適切な処理を行い、経理部内で連携してそれぞれの部署における情報をまとめていきます。
財務
バックオフィス業務の1つである財務は、会社が将来に向けて投資するため、銀行などからお金を集めるのが主な業務です。そのため経理よりも経営的な視点をもって業務を行なう必要があり、経営陣と事業計画を練って、それに基づいて融資・出資に向けて段取りを組んでいきます。
人事
企業で働く人々を採用する業務から、既に働いている人々の育成・評価まで「人」に関わる業務を行うのがバックオフィス業務の1つである人事の仕事です。
企業の成長の源泉は従業員にあると言っても過言ではなく、従業員のモチベーション向上や事業成長の為に欠かせない大切な機能です。主な人事業務は以下の通りです。
- 新卒採用
- 人材育成
- 人事異動
- 人事評価
労務
バックオフィス業務の1つである労務管理とは従業員の入社・退社の手続きや、給与や福利厚生など、労働基準法や規則に沿って計画、管理をすることで働く環境を整えることを言います。
従業員から見ると労務管理に含まれる項目は労働条件にあたる部分でこちらも同様に従業員のモチベーション向上や採用力に寄与するものとなります。主な労務業務は以下の通りです。
- 入社や退社の手続き
- 保険等の計算
- 勤怠管理
- 給与計算
- 安全衛生管理
総務
バックオフィス業務の1つである総務は、企業全体に関する様々な雑務を行うのが特徴です。
例えば、株主総会の運営や会社の社員研修など、企業全体において重要な雑務を行うのが主な業務になります。よく庶務と混同されますが、総務は企業全体の雑務を取り扱うのに対して、庶務は企業内部の各部門・部署の雑務を行うのが大きな違いです。
法務
バックオフィス業務の1つである法務に関する業務は、日常的な取引や契約に関するものから、企業にとって欠かすことのできない取締役会・株主総会まで多岐に渡ります。社内における業務の規定を定めたり、社員の人々が万が一の場合に相談できる窓口を設置するなど、企業を運営する上で致命傷を負わないように日々チェックすることが主な業務です。
情報システム
バックオフィス業務の1つである情報システムに関する業務は、基幹システムの運用・保守などを通じて、直接部門の業務が円滑に進むようにしたり、お客様により快適に使ってもらえるような体制を整える業務です。また、セキュリティ対策なども情報システムの業務範囲で、顧客情報の管理などは会社の信用に関わるので、安全で正確な業務が求められます。
一般事務(庶務)
電話対応から備品管理、日常的に使用する書類の作成やデータ入力など、企業における様々な雑務を行うのがバックオフィス業務の1つである庶務の主な業務です。一般事務と言われることも多く、企業の縁の下の力持ちとして、多くの部門を支えるところでもあります。
バックオフィスが重要な理由とは?
これまで見てきたように、バックオフィスは企業活動における裏方的な役割を担っており、フロントオフィスと比較すると後回しにされがちな部門です。バックオフィスが企業にとって不可欠な理由とは何でしょうか?
バックオフィスは「人材」「商品」「情報」など、企業活動の根幹といえるものを管理しています。そのため、自社の企業戦略や経営者のビジョンといったビジネスモデルを正確に把握し、業務改革を行うことができる部門とも言いかえることもでき、重要な役割を担っています。
バックオフィスに向いている人とは?
様々な業務があるバックオフィス業務ですが、バックオフィス業務に向いている人とはどのような人でしょうか?ここでは特定のバックオフィス業務ではなく、バックオフィス業務全体を見て、バックオフィス業務に向いている人の特徴をお伝えします。
コツコツと丁寧に仕事ができる
バックオフィス業務は、限られた人しか知らない情報を扱ったり、会社全体に関わる大きな仕事をする機会もありますが、その一方で決められたことをコツコツ行うというのも日常的な業務になります。
例えば経理などは、企業におけるお金の流れが正確に行われているのか、淡々とチェックするなど、お客さんと接する業務などに比べて刺激が少ないかもしれません。
一方で、マニュアルなどがほとんどなく自由性の高い仕事が苦手で、決められたことをコツコツと行っていくのが得意な人にとってはまさに天職と言えるかもしれません。バックオフィスに従事することで、自由に働くことは苦手だが決められたことをコツコツこなすことが得意な人もバックオフィスを通して企業に重要な役割を果たすことができるでしょう。
常に新しいことを学ぼうとする姿勢がある
バックオフィス業務に関しては、幅広いスキルや知識を有している必要があります。
例えば総務などは、企業における備品の管理から、取締役会・株主総会の運営まで、幅広い業務を行わなければいけません。場合によっては、会社内部の人だけではなく外部の人々とコミュニケーションを取りながら、企業運営が円滑に行われるように多岐に渡る業務を行わなければいけないでしょう。
そのため幅広いスキル・知識を有しているかどうかというのも、バックオフィス業務に向いているか判断するにあたっては重要な要素の一つになります。常に学ぼうとする姿勢がある人や学ぶことが好きな人はバックオフィス業務に向いていると言えるのかもしれません。
明るく、コミュケーションが得意
コミュニケーション能力が高い人というのも、バックオフィス業務に向いているかどうかにおいては重要です。
例えば、人事で行う採用業務などは多くの求職者の対応を行うことになり、求職者が一番最初に出会う会社の人で言わば「会社の顔」です。明るく、コミュニケーションを取っていくことで、会社のイメージも良くなります。
その他、総務や庶務などは業務によって様々な部門を横断しながら業務を行う必要があり、多くの人とコミュニケーションを行い協力しながら仕事を行わなければいけません。このようにコミュニケーション能力を要求されるのも、バックオフィス業務における特徴であり、向いているかどうかを判断することができる要素の一つです。
バックオフィスのやりがいとは?
ここまで、バックオフィス業務の重要性や、向いている人について解説してきましたが、ここからはバックオフィスのやりがいとは何か?について解説していきます。
幅広い知識・スキルを手に入れられる
経理や法務といった専門的な業務から、備品管理や書類作成、データ入力や集計といった各種雑務まで、繰り返しになりますがバックオフィスの業務は多岐にわたります。そのため自然と多くの仕事を経験できる上、所属するバックオフィス業務の部門によってはかなり専門的なスキルを身につけることも可能です。
人より知っていることが多い、できることが多いというのは強みになります。こういったフロントオフィスの人では身につけることのできない、多岐に渡るバックオフィス業務を身につけて、実際に日々の業務で力を発揮することは、バックオフィス業務のやりがいの一つと言えるでしょう。
企業の課題解決ができる
会社には日々多くの課題が発生し、対処していかなければなりませんが、その課題内容に応じて深く関わり解決していくのがバックオフィスの各部門の人たちです。例えば、営業や管理職の人材が足りていない場合、それを解決するのは人事の仕事になります。
人事として、企業内の人を適切な部門に配置したり、どうしても人材が足りない場合には新しく採用を行ったりなど、問題解決の為に様々な業務を行う必要があるでしょう。また財務に関しては、企業が今後どのような予算で動いていくのかを検討し、具体的な予算や経営計画を立案したりなどします。
このようにバックオフィス業務は、場合によって企業が抱えている大きな課題を解決しなければいけない部門となっており、その業務の重要性は言うまでもないでしょう。こういった会社規模での大きな課題に対して、経営陣ともコミュニケーションを取りながら解決に向け動いていくというのは、困難であると同時に今後のキャリアにとって非常に有益なものに違いありません。人事というバックオフィス業務を通じて貴重な経験を積めることは仕事の大きなやりがいにつながります。
社員から信頼される
お客様とのやり取りがない代わりに、バックオフィス業務は社内の人たちとの関わりが非常に多くなります。フロントオフィスの人たちが業務に集中できるよう、陰ながらサポートし続けていくことこそバックオフィス担当の仕事であり、常に社員の誰かしらの役に立っていると言っても過言ではありません。社員から直接感謝の言葉を受けることができるというのも、バックオフィスにおけるやりがいの一つです。
バックオフィスの課題とは?
やりがいがある一方課題も存在します。バックオフィスが抱える課題とは何でしょうか?
ここでは現在のバックオフィスが抱える課題について、説明していきます。
業務量が多い
バックオフィス部門でよくある課題の一つが、バックオフィス業務の負担が大きいという悩みです。バックオフィスが担う業務は専門的なものから日常の雑務まで非常に幅広いため、それら全てを合わせるとかなりの業務量になってしまいます。また財務や経理、法務や人事などの部門では各種請求書・契約書の処理や、決算に向けた帳簿作成など、バックオフィス業務はミスが許されない重要な業務というのも負担が大きく感じる要因です。
人手不足になりやすい
利益に直結する部署でないため予算の割り振りが低くなりがちで、人材を多く確保出来ない傾向にあります。その上、部門によっては専門的知識が必要なため、簡単に業務を割り当てることが困難という側面もあり、バックオフィス業務では人手不足が慢性化しがちです。
業務が属人的になりやすい
業務が属人化しやすい点も、バックオフィス部門のよくある課題の一つです。経理や財務、法務、情報システム部門など、専門知識が必要となると、どうしてもそれができる人にバックオフィス業務が集中します。
さらに、先述したようにバックオフィス部門は業務負担が大きくなりがちで、業務マニュアルの作成や引継ぎに手が回らないケースも少なくありません。そのためバックオフィス業務は属人化してしまいやすく、担当者が休んだり退職したりすると仕事が進まなくなることも少なくありません。
他部署との連携が多い
バックオフィス業務後方支援の業務であるため、必然的に他部署とのやり取り、連携した仕事が多くなります。例えば、全社員向けの案内等を出した時に、全部署から総務に対して問合せや要望が集まり、その都度対処する必要があり、本来やるべき自分の仕事が進まなくなるという状態が起きがちです。
リモートワークが行いづらい
社内文書を扱う機会が多いバックオフィス部門は、リモートワークを導入しにくいと考えられています。請求書を紙で発行することやそれらに会社印を押すことなど、バックオフィス業務は紙でのやり取りが多いイメージをお持ちの人も多いと思います。
しかし、現在はクラウド会計ソフトなどを利用することで、どこでも請求書の作成が出来たり、会社印も電子上で押すことが可能です。バックオフィス部門のリモートワーク推進という面では、社内での紙管理からクラウド系サービスへの移管は効果的だと言えるでしょう。
バックオフィスを効率化するメリットとは?
バックオフィスの課題で業務量が多いことをあげましたが、ここではそんなバックオフィスを効率化することのメリットとは何か?について、解説します。
人的ミスを防ぐことができる
データの集計や入力、帳簿記入、転記など、あらゆる場面でルーティーンワークが多くなりがちなバックオフィス業務において、どれほど気をつけていても人間が作業している以上、ミスは起きるものです。年度末などの繁忙期には特にその危険が高まりますし、年度末は決算などへの影響もダイレクトに出るので、かなり大変です。
このようなヒューマンエラーを避けるため、バックオフィス業務のうち、ルーティン業務をシステム化するなど効率化できれば、エラーの防止のみならず処理の速度も向上が期待でき、社員の負担は大きく減らせるでしょう。
コストを削減することができる
バックオフィス効率化のメリットとして、人件費などのコスト削減を挙げることができます。社内申請の処理や様々な外部システムを使った処理を一つのサービスにまとめたり、自動化をしていくことでバックオフィス業務の作業工数および人件費を削減することができます。
また、バックオフィス部門の知識を多く持たなくても使えるシステムを導入するなどするとバックオフィス部門の教育コストの削減にもつなげることができるでしょう。
生産性を向上することができる
幅広いさまざまな雑務に追われるバックオフィス業務は業務量が膨大になりがちです。効率化により少しでも一つひとつの業務量が減り楽になれば、こなしきれなかった仕事をこなせるようになり残業時間削減にもつながります。
また、中小企業やスタートアップ企業では、従業員がフロントオフィス業務とバックオフィス業務を兼任するケースが少なくありません。兼任しているバックオフィス業務の負担が軽減されることで、フロントオフィス業務に充てる時間を確保することができます。
業務の属人化を防ぐことができる
ツールの導入やマニュアル化が進めば、「あの人にしかできない仕事」というのがなくなり、誰がやっても同じ結果が期待できるようになります。
例えば、複雑な関数を用いて集計作業をデジタルツールで自動集計するといった効率化は、ヒューマンエラーの防止・計算スピード向上といったメリットが得られます。異動や退職に伴う引き継ぎもスムーズになり、無用なトラブルが避けられるでしょう。
従業員の労働環境を改善できる
システム化を進めたり、必要に応じて外部サービス、外部専門家を活用することは、残業時間の削減、ひいては従業員のモチベーションアップにつながっていくでしょう。
また、バックオフィス業務の効率化が実現することで、マネジメントやガバナンスの強化といった、より付加価値の高い仕事に専念できます。
BCP対策やその他の強化を行うことができる
BCP(Business Continuity Plan)とは「事業継続計画」のことです。自然災害や感染症流行、テロの発生など未曾有の事態においても、企業は経済活動を簡単に止めるわけにはいけません。
紙帳票の電子化、バックオフィス業務をクラウド化する・外部委託するといった業務効率化・改善によって、一つの拠点でアクシデントがあった場合にも対応できるようになるでしょう。BCPの観点からもバックオフィス業務の効率化は大きなメリットがあると言えるでしょう。
バックオフィスを効率化する方法とは?
バックオフィスを効率化するメリットについては理解していただけたと思いますが、実際に効率化する方法とは何でしょうか?ここからは実際にどのようにバックオフィスを効率化していけば良いのか解説します。
業務を外部に委託する
企業独自の手法・ノウハウがありがちなフロントオフィスと比べ、事務作業などが主なバックオフィス業務は他社との共通点が多く、外部業者に委託しやすい傾向があります。
経理や法務などのバックオフィス業務を各分野の専門知識に長けた外部業者に委託することで、煩雑な業務から開放されるだけでなく、専門家を自社に配置しておく必要もなくなり、その費用をメイン事業に投下することが出来ます。また外部委託することで、アウトソーシング会社が持つ知識やノウハウを利用したり、相談したりすることができるのも大きなメリットです。
ツールやクラウドサービスを活用する
外部委託するよりも手軽に始められるのが、各種クラウドサービスやツールを利用する方法です。
現在は、バックオフィス業務を効率化するための様々なクラウドサービスが展開されており、これらをうまく活用することで、バックオフィス業務の効率化を進めることができます。一方で、サービスが乱立しているとも捉えられるので、なるべく連携ができたり多くの分野がまとめて対応できるサービスが良いでしょう。
バックオフィスの効率化のために検討したいツールやクラウドサービスとは?
バックオフィス効率化のためには、多くの業務をツールやクラウドサービスに置き換えていくのが良いでしょう。しかし、ツールやクラウドサービスとは具体的にはどのようなものを指すのでしょうか?ここではそれらを詳しく解説します。
基幹システム
受発注業務、会計業務などの基幹業務の効率化には、自社のバックオフィス業務に合った基幹システムが鍵を握ります。帳票の自動作成機能や企業と税理士の会計データを共有する機能を持つ会計システム、請求日や支払日の自動算出やアラート機能を備えた受発注管理システムなどがあります。
基幹システムを導入することで、バックオフィス業務の効率化はもちろん、バックオフィス業務を標準化することができ、ノウハウや知見なども溜めていくことが可能で業務の属人化を防いで、全体のレベルアップにもつながるため、おすすめです。
情報システム
コミュニケーションを円滑にするビジネスチャットツールやスケジュール管理ツールの他に、会社でも自宅でも書類の提出・確認が可能になるオンラインストレージ、顧客や取引先の情報を確認したい時にすぐに呼び出せる顧客管理システムなどがあります。これらのツールを使うことで、場所に縛られずにバックオフィス業務を行うことができます。
ERP
2つ前のタイトル「基幹システム」の一つで、基幹業務や情報系システムの一部の情報を一元的にかつリアルタイムでまとめて管理できるシステムです。
基幹業務の一元化と可視化により、「勤怠管理と給与計算が一つのシステムで行えるようになる」「請求書発行のための転記や売掛金の回収を会計データへ自動反映」といったメリットが得られ、効率的なバックオフィス業務が行えます。
社内向けチャットボット
そもそも「チャットボット」とは、AI(人工知能)を活用した「自動会話プログラム」のことです。
カスタマーサポートの一環としてECサイトやコーポレートサイトに導入されているケースはよく目にするかと思いますが、社内向けのチャットボットも存在しています。社内向けチャットボットを活用することで、バックオフィス部門へのよくある問い合わせに自動対応することができ、負担軽減や属人化解消につながります。
電子契約システム
企業間で交わされる契約書類を電子化する「電子契約システム」の導入はバックオフィス効率化に有効です。
出社して、会社印を押して、ポストに投函このような作業をすることなく、手続きが可能です。ワークフローシステムと組み合わせることで、社内だけでなく取引先との業務手続きを電子化することが可能になります。
電子帳簿システム
電子帳簿保存システムとは、国税関係書類を電子的に保存するためのシステムです。書類を電子データで保存する際には、電子帳簿保存法の要件を満たす必要があり、不備や不正があった場合のペナルティの対象にもなってしまいます。電子帳簿保存システムを利用すれば、法改正後の要件にあった形で運用が出来るので、経理業務の効率を上げること可能です。
OCR
「OCR(Optical Character Recognition/Reader)」とは、紙の文書をスキャンしてデータ化するツールのことで、紙の文章から文字を読み取って、文字データにすることができます。
近年はAI技術と組み合わせたAI OCRも普及しつつあります。OCRを導入することファイル名や取引先名、文書内の情報で検索することができるため、保管している文書について問い合わせがあった際や、監査で提出を求められた際も、速やかに参照・出力することができるため、文書管理の負担を軽減することができるでしょう。
RPA
「RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)」とは、人がコンピューター上で行っている定型作業を自動化することです。
RPAを導入することで、手作業で行っていたシステムへの入力作業や目視での確認作業を自動化することができます。また、手作業で発生しがちなヒューマンエラーの防止にもつながり、バックオフィス業務の負担軽減・業務効率改善が期待できるでしょう。無思考で出来る作業は人ではなく、機械にどんどん任せていきましょう。
知っておきたい!バックオフィスに関する会計士のワンポイントアドバイスとは?
バックオフィスとは日常的に発生するものから時期に起因するものまで様々であり、これらを全て人がやるとなると非常に時間がかかります。また、人で全て対応するとなると属人化しやすく、担当者の引き継ぎが不十分なままに退職してしまうと瞬く間に会社が傾くなんてこともあります。
バックオフィス業務にはこのような課題がある反面、電子化やツールの導入がしやすく、導入によってすぐにこのような課題を解決できるという面もあります。バックオフィス業務の効率化したいという場合には電子化やツールの導入をぜひご検討ください。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。「バックオフィスとはどのような仕事か」という点がクリアになったでしょうか?かなりボリュームの多い記事となりましたが、皆さんのバックオフィスに関する疑問や不安の解消に少しでもお役に立てば幸いです。